森林環境保全
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岐阜県の森林現状
- 平成27年度の岐阜県の森林面積は、863千haであり、森林率は81.2%である。平成23年度末現在の森林面積は全国第5位、また森林率は全国第2位となっている。
- 森林の内訳をみると、国有林が179千ha(県土に占める割合:16.9%、森林に占める割合20.8%)、民有林が684千ha(64.4%、79.2%)となっており、全国に比べて民有林の割合が高く、民有林面積は平成23年度末現在で全国第4位である。
- 森林蓄積は年々増加しており、平成27年度、国有林を含めた蓄積は175,966千m3、民有林蓄積は147,428千m3となった。特に人工林蓄積の増加が著しい。
※岐阜県林政部林政課、編集発行「岐阜県森林・林業統計書」より抜粋
森林の有する多面的機能
森林の有する多面t根器機能の種類(平成27年度)
機能区分 | 機能の種類 | 割合 |
---|---|---|
木材生産機能 | 木材生産 | 52% |
水源涵養機能 | 渇水緩和、洪水緩和、水質浄化 | 75% |
山地災害防止機能 | 土砂崩壊、土砂流失、雪崩、落石、浸食防止 | 65% |
生活環境保全機能 | 酸素供給、二酸化炭素吸収、気温緩和、湿度維持 災害時避難所の提供、塵埃、汚染物質吸着 霧害・風害・飛砂・雪害・火災延焼B防止 |
14% |
保健休養機能 | レクリエーション・スポーツ・保養の場の提供 自然とのふれあいの場の提供、芸術・創造の場の提供 精神安定の場の提供、景観の場の提供 教育・学術研究の場の提供、野生鳥獣の保護 魚類の生息環境保全、遺伝子資源の保全 |
23% |
【注】「割合」は、民有林において該当機能が高いと評価された区域の対総面積の割合
上記以外に「地域環境保全機能」があるが、この機能は、二酸化炭素の吸収、蒸散、
発散作用等の森林の働きが保たれることによって発揮される属地性のないものである。
平成13年度試算値
(単位:億円)
機 能 |
全 国 |
岐阜県 |
試算方法 |
二酸化炭素 吸収 |
12,391 |
471 |
木質バイオマスの増量から森林の二酸化炭素収量を産出し、火力発電所における科学的湿式吸着方法による二酸化炭素回収コストで代替し評価。 |
化石燃料 代替 |
2,261 |
42 |
現在の木造住宅が、全てRC造、鉄骨プレハブで建設された場合に増加する炭素放出量を算定し、これを火力発電所による科学的湿式吸着法による二酸化炭素回収コストで代替し評価。 |
表面侵食 防止 |
282,565 |
6,739 |
有林地と無林地における土砂の年間侵食深の差と森林面積により、森林地域全体の侵食土砂量と森林地域が全て無立木地である場合の侵食土砂量の差を森林による侵食防止量とし、これを砂防堰堤で代替。 |
表層崩壊 防止 |
84,421 |
2,914 |
有林地と無林地における崩壊面積の差から森林による崩壊軽減面積を推定し、これを山腹工事費用で代替。 |
洪水緩和 | 64,686 |
2,493 |
直接流出量(洪水流量)を軽減し、豪雨時のピーク流量を低下させる森林の機能を洪水防止機能として評価することとし、森林と裸地の比較において流量調節量を算定し、これを治水ダムで代替。 |
水資源 貯留 |
87,407 |
4,110 |
森林地帯への洪水量から樹冠による遮断、樹木による蒸散を差し引いて算定し、これを利水ダムで代替。 |
水質浄化 | 146,361 |
5,665 |
「水資源貯留機能」で試算した地形要因を加味しない流域貯留量のうち、生活用水として利用されている量相当分を水道料金で代替、その他を雨水利用施設で代替。 |
保健休養 | 22,546 |
775 |
(社)日本観光協会「観光の実体と志向」(平成10年9月調査)をもとに、自然風景をみることを目的とした旅行費用から算定。 |
合 計 |
702,638 |
23,209 |
注:参考に合計した数値です。 |
※岐阜県林政部林政課、編集発行「岐阜県森林・林業統計書」より抜粋